今日、口にしたセリフ -1447ページ目

『すいません』

知り合いとお茶をしていた時間。


隣りの席から熱いエネルギーを感じる。

学生らしき女の子と店長らしき人が座っていた。

会話が止まった瞬間に隣りから聞こえてくる青年の主張。


何やらバイトの環境改善を要求しているらしい。


彼女は相手にしっかりと眼差しを向けて主張している。

その眼差しは線で言うと真っ直ぐ。全くブレていない。

相手が話している時も眼差しは真っ直ぐ。

影響されて、少しだけ厳粛な気持ちになる。


僕は席から立ち上がった。

すると、彼女がその眼差しを初めて、上に向けて

僕を見た。そして、斜めに向けて小さく、あっ…と言った。

僕は本を席に忘れていた。


『すいません』


凄まじい一点集中だったのに、

周りの一瞬の変化を見逃さない。


真っ直ぐと変化する眼差しを持った人は

美しい。